第38回有馬記念 GⅠ 1993年12月26日
「帝王」トウカイテイオー
「皇帝」シンボリルドルフの初年度産駒、ガラスの天才
当時中学生だった自分ですが、ちょうどウイニングポストをやり始めたときでした。本格的にはまったのは翌年のナリタブライアンからですが、なぜかトウカイテイオーのぬいぐるみは持ってましたね。そのくらい人気がありました。オグリキャップ引退後に来たアイドルホースでしたね。
テイオーステップ
今見返してもすごい馬です。足元がグニャグニャで柔らかい。大川慶次郎氏が「ちょっと歩様がおかしい」とかいったとかなんとか。現在の競走馬の方が当時競走馬より間違いなくレベルは上でしょうけど、トウカイテイオーなら勝負になるんじゃないかくらい思わせてくれる馬でした。
前年度の有馬記念で腰を痛め、休養。宝塚記念前に再び骨折しぶっつけ本番で迎える有馬記念。外厩がある今と違いぶっつけ本番で出てくる時点でもうテイオーは終わったと思われていました。
出馬表(旧馬齢標記)
馬番 |
馬名 |
馬齢 |
騎手 |
オッズ |
調教師 |
|
1 |
1 |
エルカーサリバー |
牝5 |
蛯名正義 |
73.2(14人) |
田中良平 |
2 |
2 |
セキテイリュウオー |
牡5 |
田中勝春 |
14.7(7人) |
藤原敏文 |
3 |
3 |
ベガ |
牝4 |
武豊 |
13.4(6人) |
松田博資 |
4 |
トウカイテイオー |
牡6 |
田原成貴 |
9.4(4人) |
松元省一 |
|
4 |
5 |
ウィッシュドリーム |
牡5 |
藤田伸二 |
32.4(11人) |
坪憲章 |
6 |
ライスシャワー |
牡5 |
的場均 |
10.9(5人) |
飯塚好次 |
|
5 |
7 |
ホワイトストーン |
牡7 |
田面木博公 |
39.1(12人) |
高松邦男 |
8 |
マチカネタンホイザ |
牡5 |
柴田善臣 |
43.3(13人) |
伊藤雄二 |
|
6 |
9 |
レガシーワールド |
せん5 |
河内洋 |
4.9(2人) |
森秀行 |
10 |
エルウェーウィン |
牡4 |
南井克巳 |
22.0(8人) |
坪憲章 |
|
7 |
11 |
ウイニングチケット |
牡4 |
柴田政人 |
5.4(3人) |
伊藤雄二 |
12 |
ナイスネイチャ |
牡6 |
松永昌博 |
26.6(10人) |
松永善晴 |
|
8 |
13 |
ビワハヤヒデ |
牡4 |
岡部幸雄 |
3.0(1人) |
浜田光正 |
14 |
メジロパーマー |
牡7 |
横山典弘 |
25.0(9人) |
大久保正陽 |
1番人気は菊花賞馬ビワハヤヒデ、2番人気はJC馬レガシーワールド、3番人気はダービー馬ウイニングチケット。4番人気にトウカイテイオー。やはり有馬はこうでないと。3歳馬対古馬が盛り上がりますよやっぱり。最近は中山を避けて有馬に出ないのが多々いてるので面白くない。みんな府中に引きこもっちゃう…有馬なんでね負けてもいいから勝負して欲しい(昭和の考え方)
有馬記念
鞍上は田原成貴(ダビスタならBランク)
岡部(ダビスタならAランク。小田部はSだったかも)はビワハヤヒデ。
スタート
スタート後メジロパーマーが先頭、抜群のスタートのトウカイテイオーはそっと下げていき中団6番手くらい。ビワハヤヒデは4番手。
中盤
1週目のスタンドの大歓声。ウイニングチケットはやや折り合いを欠く?首を振り上げていく。
3角~4角
ビワハヤヒデが仕掛ける。(結果からみると早い?)
促す田原。ビワについていくテイオー。
4角では外からビワの後ろにつける。
直線
抜け出したビワハヤヒデ。
田原の合図に抜群の手応えで反応するテイオー
残り100mで捉えるテイオー
岡部『おっ、テイオーが来た。オーッ、こいつ凄い、蘇った』
アナ「トウカイテイオーだ!トウカイテイオー、テイオーが来た!」
「ダービー馬の維持をみせるか!?」
半馬身差しきりゴール!
中363日
フジTV「トウカイテイオー、奇跡の復活!」
NHK「トウカイテイオー蘇りました!」
田原「きつかったと思うんですけどね。本当にすごい馬です。ゴール後は思わず『ありがとう!』って、声をかけました」
涙ながらに「この勝利は、日本競馬の常識を覆したトウカイテイオー、彼自身の勝利です。彼を褒めてやって下さい」
岡部「他の馬に負けるくらいならテイオーに負けた方がいい」
中363日でのGⅠ勝利は今でも破られていない「長期休養明けGⅠ勝利記録」となります。
結果
着順 |
馬番 |
競走馬名 |
タイム |
着差 |
1 |
4 |
トウカイテイオー |
2.30.9 |
|
2 |
13 |
ビワハヤヒデ |
2.31.0 |
1/2馬身 |
3 |
12 |
ナイスネイチャ |
2.31.6 |
3 1/2馬身 |
4 |
8 |
マチカネタンホイザ |
2.31.6 |
アタマ |
5 |
9 |
レガシーワールド |
2.31.7 |
クビ |
6 |
14 |
メジロパーマー |
2.31.9 |
1 1/4馬身 |
7 |
2 |
セキテイリュウオー |
2.32.1 |
1馬身 |
8 |
6 |
ライスシャワー |
2.32.1 |
クビ |
9 |
3 |
ベガ |
2.32.3 |
1 1/4馬身 |
10 |
5 |
ウィッシュドリーム |
2.32.3 |
クビ |
11 |
11 |
ウイニングチケット |
2.32.6 |
2馬身 |
12 |
1 |
エルカーサリバー |
2.33.1 |
3馬身 |
13 |
10 |
エルウェーウィン |
2.34.7 |
10馬身 |
14 |
7 |
ホワイトストーン |
2.34.8 |
クビ |
ナイスネイチャが3年連続3着となった有馬でしたね。
引退
有馬後ふたたび故障し、復活を目指していたものの断念し秋に引退。
引退式には重賞のない競馬場に10万人が集まる。
種牡馬としては、大成功とは言えない結果(間違いなくサンデーサイレンスと時代が被ったのが原因でしょう)となりましたが、トウカイポイント、ヤマニンシュクル、ストロングブラッドなどのGⅠ勝利馬が産まれました。トウカイポイントがセン馬じゃなければと何度思ったことか…
ウイニングポスト好きな私としてはサードステージの誕生をずっと期待していましたね…
須田鷹雄「成績表の上でトウカイテイオーを超える馬は今後も出るかもしれない。しかし、サラブレッドとしてあれ以上に特別な馬が出てくるかと問われたら、首を縦に振る気にはなれない。そのくらい、トウカイテイオーは特別なサラブレッドだった」
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